スプラトゥーン2 彼は何処へ?
この記事は
前回の続きとなります。スプラトゥーンにおける「ゆうた」という名のプレイヤーにおける由来や経緯を、私個人の考察や推論を交えつつ、お話形式でお届けしております。
前編のあらすじ… ハイカラシティという新しい世界を訪れた矢先、思いもよらぬ現実によって打ちのめされ、ひっそりと姿を消した「ゆうた」少年。その後、彼の父を名乗る実力者が現れたり、ふたたび噂になったものの…
依然「ゆうた」というユザネに対しては
リアルキッズのザコや
地雷プレイのお子様というレッテルが貼られ、プレイヤーの間では酷評や悪評で固定されつつあった。

そんな中でも、異なる意見を述べるプレイヤー達も現れ始める…
守られるべき存在ではなかったのか?
そもそもスプラトゥーンは全年齢向けのゲームであり、
中の人がリアルに子供であることも想定される世界である。
最初のうちは中の人の老若男女を問わず、攻撃力の低いシューターで塗るだけ、ローラーをコロコロ押していくだけ、チャージャーもノンチャで打つだけで精一杯という、誰しも一度は通ったであろう
あの頃がある筈だ。
咎められるべきは(実力差を分かっていながら)弱いプレイヤーを弄び、あまつさえ地雷扱いした方ではないのかという、当時の対応に対し
反論や疑問視する意見が出るようになる。

それと同時期に、一部の上級者プレイヤーからも
「新規のプレイヤーこそ守るべき存在である」という内容の発言も出ていた。
買い切り型のソフトでも、オンラインの対戦ゲームは悪い噂が付きまとえば、既存ユーザーは遠ざかり、誰も買わなくなるだろう。
プレイ人口が過疎れば、運営側はコンテンツ自体の寿命を早めざるを得なくなる。このゲームを長く楽しみたいなら、初心者狩りのような行為こそ愚策ではないのか…と、経験者視点からの警鐘は多くの共感を集めていた。
この当時のハイカラシティでは、見かけは低ランクでも中身はS帯であるなど
上級者のサブアカウントが蔓延し、わざと初心者を追いやっている環境を作っていると、プレイヤーの間で問題視される時期に来ていた。
そのため、初心者のイメージを持つ「ゆうた」の名とその背景が、再び例に挙げられるようになったのだ。
この流れからしばらくの間、明らかに初心者と判断した際は
「公式ルールに準じた動きをしている限り、故意に倒さず、成長を見守るべきであろう」という内容の提案も散見された。

こういったプレイヤー達の様子を知ってか知らずか、程なくして
ナワバリバトルのマッチングシステムに公式アップデートで修正が加わる事になる。
その修正内容とは…
・Splatoon 更新データVer. 2.4.0 [2015.12.18配信]
(別窓・任天堂サポート公式:「以前の更新内容」に収録)
「マッチングに関する変更」
レギュラーマッチ、フェスマッチではなるべくプレイスタイルが近い人同士がマッチングするようにしていますが、これまでよりも、ゲームの操作に慣れていないプレイヤーと慣れているプレイヤーがマッチングしにくいようにしました。
こういったプレイヤー間の自浄効果や、公式からの修正アプデも加わり、先の「ゆうた」個人に対する極端な酷評や悪評は、ようやく沈静化に向かっていくことになる。
それでも時すでに遅し…「ゆうた」本人がハイカラシティに帰ってきたという報告をした者は、誰一人としていなかった。
その名を継ぐ者が現れ…
ナワバリバトルのマッチングシステムにも改善が施され、更なるアップデートでは新しいブキが配信され、フェスのシステムもレート制(フェスパワー導入)に刷新された。
プレイヤー達は、新しい情報や流行を追うことを楽しみ、ハイカラシティは盛況な日々を迎えていた。やがて新システムを導入したフェスが来て、ここでまた「ゆうた」の名が姿を現すことになる…その名も
†しっこくのゆうた† この「しっこく」は読み通りであるなら「
漆黒」という意味であろう。心が漆黒のインクに染まった「ゆうた」が十字架を背負い、再び戦うために帰ってきたという解釈にも取れる。
ハイカラシティの広場はフェス告知後でプレイヤー人口も高いタイミング。表向きは
中二病ネームだが、かの「ゆうた」の件を知る者たちには、より強い存在感を与える事に成功していたと言えよう。
しかも今回は
複数の人数が「†しっこくのゆうた†」を名乗っているという噂が流れ始めた。
そこに「ゆうた」本人がいるのかは知る由もないが、その実力は
百ケツランキングを見れば一目同然で、中の人は概ね
ガチ勢である。
・第14回フェス結果・百ケツ発表
・第15回フェス結果・百ケツ発表
・第16回ラストフェス結果・百ケツ発表
(別窓・任天堂 Splatoon公式サイト)
上記の公式サイトのページでキーワード検索(パソコンならCtrl + F)をかけ「しっこくのゆうた」を探してみて欲しい。百ケツ入賞者として名が
複数刻まれている事が分かる。
彼らはなぜ
この「†しっこくのゆうた†」の名を用いてここまでの成果を上げる事に拘ったのだろうか。
上級者による酔狂であったのか、それとも、かつての「ゆうた」を憐れんだ者同士での復讐劇を演じたかったのか、これから先への警鐘だったのか…この場では、これ以上の詮索は避ける事にしよう。
結局「ゆうた」とは何者だったのか…
スプラトゥーンにおける「ゆうた」というユザネを巡る
元ネタや
逸話は諸説あるが、
実在する特定の一個人を指しているわけではない事は明白である。
その「言葉の意味」における発祥は、他のオンライン対応ゲーム(モンスターハンターシリーズ)にいた
ノーマナー行為の迷惑プレイヤーの総称(ネットスラング)「ふんたー」が最も有力である。
・ふんたー(別窓・ピクシブ百科事典)
ひらがな表記で実在ネーム風のユザネは、中の人が
リアルキッズである可能性が高いと言われるが、昨今のオンライン上における年齢の概念は、精神年齢を指す場合も多いという点はここに述べておく。
しかし、当時のスプラトゥーンの場合は
通話やチャットは公式仕様に無かったため、試合中の立ち回りから察する範囲に留まり、本人の故意や過失であったのかという判断基準は曖昧である。

マッチングシステムが修正される前は
玉石混交の状態で対戦せざるを得ず、継続(つづける)時のキック機能もない為、一部の上級者や大人のプレイヤーが一方的に、低ランク者を「サブアカの地雷」と決めつけていた節も否めない。
したがって、マナーやルールを守って楽しみ、単純に実力不足だけのプレイヤーが、意図せずガチ部屋に割り振られ、結果的に足手まとい
(俗にいう地雷)になってしまう事は、システム上の
事故と呼ぶしかない現状である。
特に
ナワバリバトル(野良)においては、上級者や熟練者に配慮が求められるのはその点の見極めであり、
第二、第三の不幸な「ゆうた」を生み出さない事が重要と言えるだろう。
<もう少し続く>※このお話は過去の噂を元に記述したフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
記事に採用した前作のスクショの一部は、筆者のリア友から提供を受けたものです。ありがとうございました。リンク
◆This site is presented only in Japanese.