ある事で思い出した「たとえ話」

     ネット上(ツイッター上)で、ちょっと「頭を抱えるような状態」を見てしまった事もありますが…これで思い出したことがあるので、今回は考え方のヒントになる「思い出話」を書いておこうと思います。

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    ゲームの情報は楽しく共有したいもの

     我々は最も末端にいるユーザー(エンドユーザー)の身分に過ぎません。ゲーム内でのオンライン対戦から、二次的な活動まで、そこに用意された世界でユーザー・プレイヤーとして平等に楽しむ。基本はこれだけです。

     今のご時世は動画サイトも盛況ですし、一般人でも機材と専用ソフトさえ揃えて使いこなせれば誰でも配信者になれます。
     そこでスコアの高い人を見て「強いな」「凄いな」と応援するもよし、プレイングの研究材料として見るもよし。同人活動と呼ばれる二次創作で、キャラクターを模した絵や作品を見せあって交流するのも自由です。

     加えてゲームメーカー側も考え方が柔軟になり、開示している利用規約やガイドライン、あるいは一般的なモラルを守り、楽しく共有してくれるのであればと、収益化さえ認める傾向にあります。

     大人から子供まで「娯楽」の世界ですから、基本はとても平穏な世界です。





     しかし実際は、インターネットの普及で情報過多の時代でもあります。SNSは交流も活発ですが、その反面で情報の真偽を疑うことをしない、それを判断できない・しない人たちが増えているのも事実です。
     それによってユーザー・プレイヤー同士に溝(軋轢)が生じてしまったり、ジャンルそのものが衰退してしまうこともあります。

     原因は何処かと掘り下げて行くと、無知や思い込みを発信した人の情報を真に受けて信じてしまった周囲の人たちが、それを虚偽ないしデマと知らず拡散…というパターンが殆どなんです。

     私は長らくネット上を見守っていますが、末端ユーザーの一部による問題発言や行動の現象は、何のジャンルでもどこのコミュニティでも一定数は必ず見かけます。1ジャンルだけに限った事ではありません。




     ここでは実際にあったことを元にしていますが、この場では伝わりやすいように表現(フィクション)も加えています。考え方の一助になれば幸いです。



    子供たちから持ち掛けられた「噂」



     現状はコロナ禍で中止したままですが、それ以前、地域のキッズ向けお絵描き教室などで「指導ボランティア(参加児童の補助)」をしていた事があります。
     例えば、「緑色」を作りたいけど色の混ぜ方が分からない、細かい部分の塗り方(筆の使い分け)が分からない…こういう作業上の疑問に答えてあげたり、ヒントをあげる役目です。

     子供たちから見ればそこにいる大人はみんな「先生」です。一番前で教えてくれる人を中心に、私のような補助の先生が数名いる世界としか見えていないでしょう。
     お教室が終わる→今日描いた作品を乾かす台に置く→道具のお片付け→解散なのですが、その日は時間が余って何人かの子供たちが残っていました。
     仲の良さそうなところを見ると、同じ小学校の同級生という印象でした。

     私は普段から自分の道具にイカちゃんやマリオのグッズを持っているせいか、彼らからは「ゲームのこともちょっと知ってる先生」と認識されていました。
    (そのゲーム面白いよね~と、共感する程度の反応しかしていませんが)


     早く帰りなさいと言おうとしたタイミングで、彼らから投げられた最初の質問はこれでした。

    Aくん「先生は『音の出るジョイコン』って知ってる?」

     音の出るジョイコン…新商品でも出たのでしょうか。実際に公式サイトを見れば分かりますが、既成の仕様そのものにスピーカーやマイクの機能はありません

    20210805zk(2).jpg
     ジョイコンはセンサーの塊で、HD振動とかリニア振動モーターいう部分から、振動を使った「触感」や「音」の表現は可能です。
     既成ソフトを挙げれば「1・2スイッチ」や「マリオパーティー」あたりはこの機能の活用が顕著で、プレイした事がある方はどういう音や振動が出るか理解できるかもしれません。

     ただ、これを説明したところで子供たちが理解できるかというと…ただの知識のひけらかしに過ぎないので、まずは聞いてあげる事にしました。

    「そんなジョイコンあるんだ~」
    Aくん「○○くんが言ってたんだけど、演奏もできるんだって」

     この時「○○くんが言っていた」の部分にちょっと不安を感じました。子供たち(特に男子)は、クラスにいる「ゲームが得意な子」は憧れの的です。
     スプラで言えばウデマエが高い子、マイクラで言えば資材をたくさん持っていて巨大な建造物を作っている子、カードゲームで強いデッキを作れたり、効果や性能を知っている博識な子、またはコレクションが豊富な子は、自慢できる部分でもありますし、同じゲームを知っている子たちからは注目される事でしょう。

    「へぇ~すごいね。マリオパーティーかな?」
    Aくん「ちがうよ、XXXXXってゲームだって。売ってない特別なやつなんだ」

     まったく名前の知らないゲームが出てきました。私個人ではブログの関係で(広告を貼っている経験から)旧作から新作まで、ある程度はソフトのタイトルは見てきたつもりでしたが…

     ただし、ジョイコンはBluetoothを搭載しているので、パソコンにペアリングすれば使用できます。
     ひょっとしたらスイッチのゲームじゃない(Steamにあるパソコン用ゲーム)かな?とも思いましたが…音が出る部分が謎になります。

     その子の隣にいた子が口を挟みました。

    Bくん「お父さんに調べてもらったけどそんなゲームないって言ってたから全部ウソだよ。先生が知ってるはずないだろ」

     小学生くらいの子供にとって親は絶対の存在です。この子はお父さんにお願いして、おそらくスマホかパソコンで検索してもらい、タイトルがヒットしなかったのでしょう。

    Aくん「○○くんはマリオワールドも全クリしてたし、XXXカードも全部持ってるからウソじゃなくね?」

     質問を投げかけてくれた子は、○○くんの「実績」を見ているせいか、相当に信じているようです。

     音の出るジョイコン謎の非売品ゲーム…この情報が彼らの間で錯綜してしまっているようでした。




    情報をしっかり吟味する



     AくんBくんは仲が良く、このお絵描き教室にも一緒に来て一緒に帰っていくほどのお友達と見ています。
     お絵描きも、まだまだ色遊びを楽しんでいる様子の方が強いのですが、ゲームが大好きなようで、その話題になると目が輝いているのも伺えます。

     彼らが話題に挙げた「○○くん」は、クラスの中でもゲームが得意で、色々なコレクションも持っていて、それが周囲に知られていて、さぞ注目される存在だったのでしょう。考え方によっては、コレクションできる程なんでも買ってもらえるくらい、裕福な家庭の子なのかもしれません。
     そんな○○くんが「音の出るジョイコン」「特別なゲームを持っている」と話したり、それを自慢すれば、信じてしまう子が出るのも無理はありません。

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     子供たちの持つ情報は、家庭と学校、あるいは漫画などのメディア、実際に見たり行ったことある場所など、自分たちを基準にした世界しか見えません
     加えて娯楽の面では「最強」とか「無敵」といった言葉を好むように「特別」を感じるものにも興味津々です。

     Bくんはその「特別なゲーム」をプレイしてみたかっただけかもしれませんが、情報の表面だけを鵜呑みにせず、お父さん(大人)の力を借りて存在するゲームかどうか事実を調べています。
     実在しないゲームで、○○くんがゲームが得意などの実績は分かるけど、その特別なジョイコンやゲームの情報はウソかもしれないと疑っているようです。

     AくんBくんは○○くんの家に行くなりして、その特別なゲームやジョイコンを実際に触れていれば納得するのかもしれませんが…

     話を聞いていくと、○○くんは「特別だから見せられない(貸せない)」と言って断られたそうです。だから余計に噂に尾ひれがついたり、Bくんの言うようにウソだという可能性も高まっているようです。

    ・音が出るジョイコン(演奏もできる)
    ・売られていない特別なゲーム
    ・特別だから見せたくない、貸せない

     
     私はこの情報が揃った時点で当時ちょっと話題になっていたゲームを思い出しました。AくんBくんにどう説明するか、どう納得してもらえるかを模索する事にしました。




    客観的に見て推測する



     私は彼らから得た情報をそれなりに整理してから、こういう風にもちかけました。

    「ジョイコンを使う事で演奏ができるようになるゲームはあるよ」
    A「あるの?太鼓じゃないやつだよ?」
    B「音楽のゲームじゃないよ?」

     彼らの関心が一気にこっちに変わります。ここでウソを教えるわけにはいきません。

    「それに、確かに特別なゲームにもできるし、私も(持っていたら)貸したくないかもしれない」
    A「すげー!あるんだ!」
    B「でもお父さんは無いって言ってた…」

     Bくんが調べようとした行いも間違っていませんので、彼の面子も守ってあげねばなりません。
     スマホやネット上にあるだけの情報がすべてではないと、少しは分かってもらえたらいいのですが。

    「分からない事はお父さんに相談したのは偉いよ。ただ、ゲームそのものは売って無いから、スマホには載らないかもしれないね」
    A「へー!売ってないのもホントなんだ!」
    B「そういうのもあるんだ…」

     ここで私はスマホを出して、任天堂さんの公式サイトを引っ張り出し、該当するゲームを見せながら説明する事にしました。
     その時に開いたサイトがコレ(公式・別窓)です。ニンテンドーラボの「ピアノ」。

    「これね、ジョイコンや画面を入れて演奏もできるようになるんだって。これで音楽のゲームを作れば、画面だけじゃなくてジョイコンから音(振動)を出す仕組みも作れるかも」
    A「こんなのあるんだ!俺はロボのやつ欲しい」
    B「これ図工の紙(ダンボール)じゃん、貸したら壊れるよね」

    「○○くんは、これで『演奏できるゲーム』を作ってもらったり、自分だけの色にした大事なピアノだから見せたくないのかもしれないね」
    A「紙のだったら貸したくないなー汚したら弁償だって言う」
    B「自分で作んなきゃいけないやつか…」

     ニンテンドーラボとしてではなく、そのプログラム機能を使ってプレイヤーが独自に作った音楽ゲームのタイトル(個人が作った創作ゲーム)では、検索上位に載りませんし、まして売られている筈もありません。
     ラボ(ツール)としては買えるけど、その中でプレイヤーが作った独自のゲームは買えない(公開されていない限りDLもできない)ことも教えました。

    「私はこれ以外だったら分からないな。だから、○○くんに確かめたいなら『ニンテンドーラボでピアノのゲームを作ってもらったの?』って聞いてみるといいよ。それ以外だったら、また一緒に調べましょう」
    A「うん」
    B「そうする。先生ありがとう」

     あとは私自身も絶対ではないこと、間違っていたらまた調べましょうと締めました。私は任天堂のカスタマーでもなければ専門家でもありませんので、絶対の保証はありません。
     あくまで「こうじゃないかな?」と、納得できる考え方を作ってあげるまでが精一杯です。

     そういう事で(AくんBくんの温度差も見ていて微笑ましかったのですが)ここでは誰もウソつきにならず穏便に終わりました。

     後日また教室に来た時に、予想通りニンテンドーラボのピアノの機能を使った「特別なゲーム」だった事が分かりました。しかも、公式のトイコンを大改造して、体育館にあるピアノ風(グランドピアノ?)に作り替えたオリジナル作品だったそうです。
     なにより、2人とも疑問と誤解が解けてスッキリしたようでした。



     最初の「音の出るジョイコン」の話題も、演奏ができるという面から尾ひれがついた噂だったようです。
     ただし、ニンテンドーラボの仕様からすると、トイコンの内部ないしモニター近くにセットしてから動作させるものが多く、さもそこ(ジョイコン)から鳴っているように錯覚する事はあるかもしれません。

     この件は○○くんの発言に問題があったと見ています。自分だけの特別なものを作ってもらえた→勿体ぶったり説明不足のまま、第三者に話をしてしまった可能性が高いです。

     かといって、Aくん達ににそれを言う事はしませんでした。ここで「○○くんの説明が足りないから悪い」と大人が決めつけてしまったら、せっかく納得したAくん達の中で「○○くん」の印象が変わってしまうからです。
     そこにある疑問さえ解ければ納得する場合は、余計な介入や詮索はしない事にしています。

     低学年の子供たちは撮影機能の付いたスマホを持っている子は少ないため、知らない事や珍しい事は口頭の情報を鵜呑みにする事が多いです。

     私個人は、彼らにとって「分からない事を一緒に調べてくれる大人のひとり」で充分です。願わくば、彼らが大人になった時「一緒に調べてあげられる大人」になってもらえればいいなと思いました。




    要点を探す



     複数の意見がある時は、そこから得られた情報や意見を全て収集して、きちんと分析してから結論を出すことが大事だと考えています。

    今回の要点

    ・得られた情報だけを信用しない
    ・相手の事情を推測して話す
    ・公式の例や代案を出して客観的に説明する



    気を付けたこと

     学校のクラスで有名な子だから、ゲームが上手い子だから…だからといって、彼らの言う事が全て正解とは限らない。
     きちんと分析し、テレビゲームの内容だったらそのメーカー公式サイト等の信用できる情報を探してみる。
     相手が見栄を張ったりウソをついていないか吟味して、憶測だけで決めつけない。大人であれば、疑問に思った時点で、どういう内容のゲームなのか、相手に詳しい情報を聞いてみるのもあり。
     非売品や特別なコントローラーは本当に存在するのか、いろいろな側面から調べる。
     相手の気分を害さないように、質問する方法や言い方を考える。
     穏便に解決した場合は、それ以上クチを挟まない。
     
     子供が相手でも、これだけの段階を踏みました。問い合わせたり質問をしたり、何かしてほしい場合は相手も納得する内容でなければ伝わりません。

     一方的な憶測による決めつけにならないように、相手の気持ちも考えながら質問する事が大切です。




    おわりに

     「信用」はそれまでのやり取りに置ける積み重ねと、周囲への客観的な配慮ができて初めて成り立ちますが、一度でも崩したり失ってしまうと取り返しがつかない事も多いです。

     人間は誰しも、知人や気になる人の動向やゴシップには敏感です。故に「あの時、ああいうことをした人」という行動に対する印象は残り続けます。インターネット上ではSNSや匿名掲示板などで顕著に出る傾向があります。

     テレビの世界が分かりやすいですが、例えば暴力やクスリなどで犯罪をしてしまった芸能人を見れば分かりますが、いつまでもそれをネタにされ続けます。
     そこからどんな謝罪や善行をしても「今回は手を出さなかったんだな」「その程度で被害者は許さないだろ」と批判する人が一定数は現れます。
     更生を支持する人もいますが、どうしても悪評の方が目立ち、正しい評価が得られにくくなります。

     信用は「無くすは一瞬、戻すは一生」とまで言われています。それは匿名のネット上でも大差ありません。


     私個人は「自分が知っている情報」の過信がいかに危ういか、発言する前にきちんと裏付けをして吟味する。この数十年ずっと続けています。

     家族、友達、お絵描き教室の子供やその保護者、職場の人、このブログの文章においてもです。調べきれずに推測だけで話す場合は「私個人はこう思いますが」等と、責任の意味で前置きや後付けを置きます。
     家族やイカ友の発言も、僅かでも疑問に思ったことは事実確認をしてから書きます。信用しているからこそ、些細なことで間違えて欲しくないからです。

     人間の物事に完璧や絶対はありません。私は私で、間違った場合なら訂正も謝罪もしますし、金銭面なら公的機関を通して補償もするという覚悟で発信しています。
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